金沢高等学校 KANAZAWA HIGH SCHOOL

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学校紹介

学校経営計画

令和4年度 金沢高等学校 学校経営計画書

1 校訓及び教育理念

「質実剛健※1」の校訓のもと、教育を「共育」と捉え、「共に求める真理」、「共に育む友愛」、「共に尊ぶ礼節」、「共に鍛える心身」を教育理念とする。

2 教育目標(育成したい生徒像)

「向上心※2」と「好奇心※3」に溢れ、「豊かな人間性※4」を兼ね備えた生徒を育成する。

  1. 学習に真面目に取り組む生徒
  2. 基礎的な知識・技能を身に付けて問題解決に取り組む生徒
  3. 自己の目標達成に向けて主体的に判断・行動できる生徒
  4. 多様な人々と協働して問題に取り組む生徒
  5. 心身ともに健康で豊かな心を持った生徒

3 本校及び県内の状況

  1. 生徒の現状
    1. 素直な生徒(協力的な保護者)が多く、学校生活は概ね良好な状況にある。
    2. 部活動では、特定強化運動部を核として積極的に取り組む状況が見られ、評価できる結果を残している。(コロナ感染による活動規制が課題である)
    3. 生徒・保護者の多様化への懸念がある。特に、不登校生の増加およびその内容の個別化・複雑化による対応は困難さを増している。
    4. 令和3年度の国公立大学合格者数は70名(現役率92.9%)となり評価できるが、関関同立やMARCH以上の私立大学の合格状況は物足りない。
      • 進路状況:大学73.6%、短大4.8%、専門学校13.7%、就職2.5%、その他5.5%
    5. 「意欲の二極化」は看過できない状況となり、昨年度から最重要課題として取り組んでいるが、改善が見られない。
  2. 本校への評価
    1. 計画的で丁寧な生活指導・進路指導および部活動における教員の熱意や指導が生徒の生活状況、進路や部活動の実績に繋がり、生徒募集活動上の基盤となっている。(本校への信頼)
    2. 進学実績には一定の評価を得ているが、Sおよび特進コースの現状への不満や進学コースへの指導の工夫や底上げなどの点で指摘されることがある。(本校への期待から寄せられる言葉)
    3. 大学との高大連携や外部団体との特別探究プログラムなどが年々活発になり、新しい時代に向けての真摯な姿勢や取り組みは認められつつある。
    4. 学習環境整備への取り組みは評価されている。(学校改築工事など)
  3. 県内の状況(令和3年8月教育委員会資料より)
    1. 少子化問題が生徒募集における最大の懸念材料である。
      学年 高3年 高2年 高1年 中3年 中2年 中1年 小6年 小5年 小4年 小3年
      生徒数 10,165 9,851 10,098 10,334 10,011 9,676 9,446 9,763 9,373 9,424
      *今後少子化が進む中で、県内の競争激化や全国的な県外募集が拡大されていく。
    2. 私立高校への入学者の割合(公私比率)
      年度 H元年 H5年 H10年 H15年 H20年 H29年 H30年 H31年 R2年 R3年
      比率 18.1% 20.6% 21.4% 23.9% 23.1% 28.9% 29.2% 30.0% 30.5% 31.4%

4 教職員及び学校組織に求められること

  1. 私学教育に携わる教員としての意識を再確認するとともに、私学教育の独自性を追求し、生徒、保護者、中学校(塾)、地域から評価される(選ばれる)学校の創出を目指す。
    • それぞれの教員が私学の原点である「面倒見の良さ」を再認識する。
  2. 貴重な3年間を託された責務を認識し、生徒たちに「思いを伝え」、生徒たちの「思いを受け留め」、「共に求めていく」熱意溢れる教師を目指す。
    • 目指すべき教育目標に向けて生徒一人ひとりを諦めずサポートする。
  3. 全職員が「学校経営計画」を充分理解し、当事者意識をもって行動する。
  4. 教師の基本は「授業力」であり、その向上のための労を惜しんではいけない。
  5. 「学校力(チーム力)」を強化させるよう、教師一人ひとりが今後取り組むべき課題を自覚し、「教師力(教育力)」を高めるために主体的に学び続ける。(研修への積極的参加)
  6. 社会人として法令を遵守することは無論のこと、基本的ルールやマナーにおいても、教職員が自らの言動を振り返り、改善すべきことを認識し、実行する。
  7. 主任および経験豊富な教員はOJTの意識をもって若手の育成にあたる。
  8. 部活動の意義を充分理解し、人間教育の場であることを基本に置いて強化に取り組む。
  9. PDCAサイクルを取り入れ、教育内容や学校行事などの見直し、改善を図る。
  10. 全職員が同僚性をもって勤務し、問題などには協働して対応する。
    • 社会変化への対応や保護者などからの期待の高まりなどを背景として、教師は多くの業務を抱え、生徒の人格形成に関わっていくという本来の使命に専念できずに、多忙感を抱いたり、ストレスを感じる者が少なくない現状がある。

5 今年度の重点目標

  1. 「学びに向かう力(主体的に自分の頭で考える)」の育成(令和3年度から)
    1. 「キャリア学習」を浸透させる。
    2. 各担任が生徒面談を重視し、繰り返し課題を伝え、助言するなど粘り強く指導する。
    3. スタディサプリや放課後指導の活用を図る。
    4. 生徒の実態を踏まえた授業のあり方を授業公開や研修などで研究し、改善を図る。
  2. Sコースの学力向上を目指し関係する教員による徹底した取り組みを行う。
  3. 「新学習指導要領」および「観点別評価」の導入を契機に教科会を活性化し、学力向上に向けた授業改善を図る。(教科会内での議論が若手教員への育成に繋がることを期待)

各※の意味すること

※1「質実剛健」
表面的な華やかさに流されることなく、心身ともに健康で、どのような社会にあっても真摯に立ち向かい、逞しく生きていくこと

※2「向上心」
現状に満足せず、怠けず、より優れたもの、より高いものを目指して努力しようとする感情

※3「好奇心」
物事に興味・関心を抱いたり、探求しようとする基本的な心のことで、主体的な調査や学習のような知的活動の根源となる感情

※4「豊かな人間性」
人格を備え、人の痛みに思いをはせ、助けようとする心をもち、さわやかな挨拶と品格ある身だしなみなどの良い習慣をもっていること